のらねこだった輝の記録

ダブルキャリア、扁平上皮癌。ただひたむきに生きる

誰のためでもない

昨夜から

輝はずーっとベッドにいた。

15時間ものあいだ

一度も降りて来なかった。

 

会社からダッシュで戻って

輝部屋に行くと降りてきて

朝出しておいた

ちゅーるスープちゅーる添えを

半分くらい食べた。

 

それからまた点滴を50ccした。

 

 

少し爪とぎをした。

 

ドヤ顔

 

 

今はまたベッドで寝ています。

 

 

本音を言うと

逃げたい

目を逸らしたい

苦しむ姿を見たくない

とんだあかんたれだ。

 

でも今

輝の傍にわたしが居てよかったと思う。

傍に居たって

輝の苦しみが減るわけじゃないけど

連れて来なければ

輝はこの苦しみを

草むらだとか排水溝だとか

どこか人目につかないとこで

ひとりでじっと耐えてたんだと

想像するだけで

わたしが苦しい。

わたしは

わたしのために

輝の傍にいるんだ。