弱いわ

帰って来たら、

輝部屋の床や壁に、

鮮血の跡がいっぱいあって、

かなり動揺した。

お皿の中にもけっこうあった。

吐いたような感じではなく、

下顎から常に出血してるのが、

飛び散っただけだと思うけど、

わかっていても、

心をえぐられる。

何の治療もしてないんだから、

よくなるわけがないのもわかってる。

できるだけ、

明るく楽しくお世話しようと思ってる。

でも、そうできない時もある。

とりあえず、

気を取り直して、輝の毛を梳かす。

数少ないけど、

わたしにできることのひとつ。

輝、お母ちゃん

弱っちいけど許してな。